インフルエンザ予防知識
インフルエンザウイルス
A型
A型インフルエンザウイルスは直径80~120nm(ナノメートル)のウイルスです。1nm(ナノメートル)は1mm(ミリメートル)の百万分の一の長さです。その表面に10nm(ナノメートル)程度の長さである2種類のタンパク質の突起が出ています。2種類のタンパク質の突起は、それぞれヘマグルチニン(HA)、ノイラミニダーゼ(NA)と呼ばれます。
A型インフルエンザウイルスは、人や豚では気管支に、鳥では大腸に感染して増殖します。ふ化途中の有精鶏卵上にウイルスを大量に培養する事が可能であり、インフルエンザワクチンの製造に利用されています。
ウイルスの中でもA型インフルエンザウイルスは特に突然変異による「亜流」のウイルスが発生しやすいという性質を持ちます。A型インフルエンザウイルスが変異する原因はマグルチニン(HA)とノイラミニダーゼ(NA)の2種類のタンパク質の変異によるものです。
これらのタンパク質はウイルスの表面にあるため、人に感染した時に体内の抗体と結合して抗原となりますが、ウイルスが変異して過去の感染によって作られた抗体と反応せず、感染症状を起こし、さらに症状を重症化することになります。
抗原(こうげん)とは、体内に異物が侵入した場合に人体を守るため免疫反応を起こす物質の総称です。体内に抗原が入ると、人体は抗体を作り抗原と結合させてその働きや毒性を抑えようとします。過去の感染によって作られた抗体と反応することで、感染を押え症状が出ない、つまり発病しません。しかし、ウイルスが変異して過去の抗体と反応しないと発病してしまいます。
ヘマグルチニン(HA)が大きく変異すると、それまで人には感染しなかった鳥や他の動物のウイルスが人に感染する可能性も出て来ます。